小児歯科というと何歳になったらいけるの?としばしば質問されますが、実は赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいる時から小児歯科の予防は始まっています。
赤ちゃんが生まれて来るときは無菌状態ですが、残念なことに赤ちゃんの多くは保育者である母親から母子感染という形で菌の多くを感染しています。
赤ちゃんがお腹の中にいる時からお母さんや保育に関係する家族やおじいちゃんやおばあちゃんの口腔内の状態を改善することで赤ちゃんへの感染を軽減することができます。
赤ちゃんは生後17か月から29か月までが1番ミュータンス菌という虫歯の原因菌に感染すると言われていますが、下の前歯2本がはえてきた頃から来院していただくのが虫歯のない子に育てるポイントの一つです。
小児の乳歯は、永久歯に比べてとても軟らかく、そして小さい歯なので、虫歯に「かかりやすく」、しかもその「進行が速い」のが特徴です。
当院の小児歯科では、お子様のそうした虫歯の治療はもちろん、個々の成長・発育に合わせたお口の管理(定期検診)を行っています。 お子様の歯の生え変わりの時期は個人差が大きく、乳歯で3~6ヶ月ぐらい、永久歯では1~2年も異なってくることがあります。乳歯は生え変わるのだからと言って、おろそかにはできません。乳歯は「食物を噛む」「発音を助ける」「顔の形を整える」「永久歯が正しく生えるための道筋を整える」など、とても大切な役割を担っていますし、虫歯になってしまうと、その下にある永久歯にも影響が出てしまいかねません。
乳歯の頃からしっかりメンテナンスを行うことで、永久歯に生え変わった際の歯並びや歯の噛み合わせを整えさらには虫歯のない子供に育て、将来、充実した食生活を送ることができるようになるのです。
当院では、虫歯予防のために「フッ素塗布」や「シーラント」などで歯質強化を図ることにより、お子様の大事な歯を守るとともに、その健やかな成長をサポートしていきます。
フッ素は、お子様の歯質を強くし、虫歯菌が出す「酸」に強い歯質をつくり、虫歯に対する抵抗力を高めると言われます。特に乳歯や生え変わったばかりの永久歯に効果的です。また、軽度の虫歯の原因部分の修復(再石灰化)を促し、虫歯の進行を防いでくれます。
シーラントとは、奥歯の溝を、薄いフッ素入りの樹脂で塞ぐ、虫歯予防法です。 まだ幼いうちは、奥歯の溝が深く、形状も複雑なため、歯ブラシの毛先が入りづらいものです。そのため、毎日歯磨きしていても、虫歯になってしまうことがあります。しかしシーラントで奥歯の溝を塞げば、奥歯の溝に出来がちな虫歯を防ぐことができます。